残業が深夜にもなる時間外労働、その定義や注意点について
2017.9.30
深夜まで残業をする時間外労働など従業員の長時間労働については、社会問題にもなりつつあります。
深夜残業など時間外労働には、労働基準法で定められた割増賃金の支払いが義務づけられています。
では、深夜残業とは何時からが対象となるのでしょうか?
また、深夜残業などが及ぼす従業員への影響とはどのようなものでしょうか?
そこで、残業が深夜にもなる時間外労働の定義や気をつけたい注意点についてご紹介致します。
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残業が深夜残業として認められのは何時からか?
決められた通常の労働時間を超えても働くことを「残業」と言いますが、この残業が深夜にも及ぶことも時にはあるかもしれません。
では、深夜残業とは何時からがその対象になるのでしょうか?
深夜残業の定義や割増賃金についてなどご紹介致します。
何時から深夜残業になるのか?その定義について
午後10時から翌日5時までの間に働くことを「深夜労働」と言います。
また、規定の一日の労働時間を超えて働くことを「残業(時間外労働)」と言い、これが深夜労働の時間と重なることが「深夜残業」となります。
深夜残業の割増賃金とは何時からが適用か
午後10時から翌日5時までの深夜時間帯労働に対しては、通常の1.25倍の割り増し賃金が発生します。
残業(時間外労働)に対しても同様に通常の1.25倍の割り増し賃金が発生するため、従業員が深夜残業をした場合は、それらを組み合わせた通常の50%増しの賃金を支払う義務があります。
深夜残業の場合、何時から休憩時間になるのか
深夜残業の休憩時間については、規定はありません。ですが、深夜残業になると夕食や疲労を考慮した休憩を与えるべきでしょう。
ただし、あまり休憩が長くなると退社時間が遅くなってしまうので、その点を考えたバランスが必要です。
深夜残業が日付をまたぐ場合
深夜の残業時間が日付けをまたいでしまい、次の日の所定労働日にかかる場合は、その前後の日の勤務を合わせて考え、前日の一勤務として割増賃金を計算しましょう。
また、日付をまたいで休日に及ぶ場合は、日付をまたいで労働時間を計算するのではなく、休日勤務の部分を深夜残業として計算します。
残業時間とは?時間外労働について
会社で定めた法定労働時間内(1日8時間以内)で決める労働時間のことを所定労働時間と言います。
この所定労働時間を超えて働くことを残業時間と言います。
また、法定老時間を超える残業のことを時間外労働と言います。
これには、割増賃金を支払わなければなりません。
残業が深夜にも及ぶ法定時間外労働について
深夜残業とは労働基準法で定められた法定時間外労働にあたります。
最近では、従業員の長時間残業を抑制させるためにも、事業主に対して割増賃金の負担を大きくする規定なども設けられました。
そこで、従業員に深夜残業をさせる手続きや深夜残業の注意点などについてご紹介致します。
深夜残業は法定時間外労働になる
労働基準法で定められた労働時間とは、原則として1日8時間、1週40時間になります。
これを超えた労働時間が、残業=法廷時間外労働にあたります。
ですから、法廷時間外労働の時間数とは休憩時間を除き、1日8時間を超えた労働時間と1週40時間を超えた労働時間の合計の時間数になります。
月60時間を超える深夜残業に対する残業代について
月60時間を超える深夜残業に対しては、通常の残業代の2倍の割増時間外手当を支払う義務があります。
これは、労働者のワークバランスを図るためにも、事業主に対して割増賃金の負担を大きくすることで、長時間残業を抑制させることが狙いです。
従業員に深夜残業(時間外労働)させる場合の手続き
従業員に深夜残業や休日労働をさせるには、労使協定を書面にて締結し、管轄の労働基準監督署へ提出しなくてはなりません。
深夜残業や休日労働をさせる必要のある理由や従業員の人数、業務の種類などを労使協定に必要です。
気をつけなければならない深夜残業の注意点とは
従業員の深夜残業において、気をつけなくてならないこととは、やはり健康への影響です。
深夜残業がもたらす睡眠不足や生活リズムの乱れにより、頭痛や肥満、生理不順など様々な健康面での問題が発生する可能性があります。
また、自律神経やホルモンバランスが乱れることにより、うつ病など精神的な面への影響の可能性もあります。
休日労働について(法定休日と所定休日)
労働時間と同じく、休日にも法定休日と所定休日があります。
法定休日に労働した場合は、休日労働の割増賃金の支払い義務がありますが、所定休日の労働には、割増賃金の支払い義務はありません。
しかし、所定休日労働により、「週40時間」という法定労働時間を超えた場合は、割増賃金の支払い義務があります。
残業を深夜まで行うことのリスクや必要なこととは
残業を深夜まで行う従業員に対して残業手当を支払うことは法律上定められています。
また、残業に関する就業規則を作成することも大切です。
そこで、残業を深夜まで行うことのリスクや必要なことなどについてご紹介致します。
深夜まで残業する従業員に残業手当を支払うこと
深夜まで残業する従業員に対して、きちんと残業手当を支払っているのなら問題はありません。
しかし、それがきちんと労働基準法の割増賃金の規定通り支払われていないと、監督署に是正勧告を受けたり、助成金の申請が通らないことなどがありますので気を付けましょう。
深夜までの残業が不満で転職することも
労働条件への不満によって従業員が転職してしまうこともあります。
その理由のひとつに、残業が多い、休日が少ない、などがあげられています。
事業主は、そのような従業員の不満にも気づくことが必要なのではないでしょうか。
従業員のためにも深夜までの残業について考えるべき
労働時間とは、働くために一番基本となる規定の条件です。
働く人が健康に豊かに働くことで、企業は運営されます。
人あっての企業という理念は、社会においても必要なことであり、労働時間というのは労働条件の中でとても大事なことでしょう。
残業に対する就業規則を作成すること
社内において、残業手当の規定は必要です。
就業規則において、賃金や残業手当についての規定は必ず記載しましょう。
他にも様々な定めももちろん必要ですが、残業手当に関することも重要な約束事なのです。
常に10人以上の労働者を使用する事業所の場合、就業規則を作成し、所轄の労働基準監督署長に提出しなくてはなりません。
残業を増やさないための工夫について
従業員に残業させないための工夫を考えるのも大切です。
例えば、毎日の業務の中にも、この業務は本当に重要なのかと思われるものもあるのではないでしょうか?
その場合、試しにその業務を削って試してみてはいかがでしょうか?
また、単純作業は自動化ソフトを導入してみるのも良いでしょう。
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