社用車を私用で使うことは業務上横領罪?社用車について
2017.9.22
あくまでも業務のために会社が購入する社用車ですが、私用に関して問題が起こることもあります。
営業担当の人には社用車での通勤を認めている会社も多いようですが、業務時間外に私用で運転したことが発覚した場合横領の罪に問えるのでしょうか?また、社用車私用により事故が起こった場合、会社として責任を問われることもあるのでしょうか?
社長の社用車私用は暗黙の了解?社用車の私用に関する疑問にお答えします。
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この記事の目次
社用車を私用で利用された場合は業務上横領罪が成立するのでしょうか?
社用車はあくまでも業務のために利用されるものですが、隠れて私用で利用する社員もいるのではないでしょうか?
後日それが発覚した場合、その社員を業務上横領の罪に問うことは可能なのでしょうか?
社用車の私用と業務上横領罪について考えてみましょう。
社用車を勝手に私用で運手した社員の罪は「業務上横領罪」?
社用車の私用を認めていないにもかかわらず私的に利用した場合は、業務上横領罪が成立する可能性もあります。
ただし、会社が個別の事情によってある社員に社用車の私用を認めている場合は、業務上横領罪とはなりません。
社用車を私用で使ったことにより、業務上横領罪に問われた場合は懲役刑?
業務上横領の罪に問われた場合、10年以下の懲役が科される場合があります。
ただし、就業規則で「社用車の私的利用を認める。」と記載されている場合は罪にはなりません。
業務上横領罪について労務関係では、企業が社員に貸与した携帯電話やパソコンなどを私用で使った場合に問題が多く起こっています。
社用車で通勤・・・これも私用扱いで業務上横領罪になるのでしょうか?
業種によっては社用車で通勤し、そのまま直帰することを認めている会社もあるでしょう。
周りの人から見ると、これも業務上横領罪になるのではないか?と考えるかもしれませんが、会社として認めている場合は罪にはなりません。
社用車の私用で交通事故が起こった場合の会社責任とは?
万が一、社員が私用で社用車を運転し交通事故を起こしてしまった場合、会社としての責任は追及されるのでしょうか?
社用車の私用での利用を原則禁止している会社がほとんどでしょうが、細かいルールを決めておく必要があります。
社用車の私用での利用の際に起こった交通事故に関する問題について考えてみましょう。
社員が社用車を私用で利用している時に事故を起こした・・・会社としての責任は?
社員が私用で社用車を利用して交通事故を起こした場合、使用者責任(民法)と運行供与者責任(自賠責法)の問題が起こります。
例え会社に社用車を私用することを言っていなかったとしても、会社はその社員(運転者)と雇用関係があるので、自動車に対する運行支配・運行利益があると考えられるのです。そのため、運行供与者責任は免れないでしょう。
社用車を私用で利用して事故が起こってしまう前に、細かいルールを決めましょう
社用車を私用で利用すること自体会社として認められることではないのですが、交通事故を起こしたとなると、被害者に対して損害賠償責任も課せられることになるでしょう。
そうならないためにも、社用車に関するルールについて細かく決めておくべきです。
社用車の私用での利用を禁止することはもちろん、仕事時間外の利用を禁止するなど内容を具体的に使用規定及び車両管理規定で定めましょう。
社長が社用車を私用で運転して事故を起こすと、会社のイメージダウンになります
社長やその家族が社用車を私用で運転することもあるかもしれませんが、その場合であっても被害者への損害賠償責任が発生します。
万が一新聞などに掲載されることになれば、会社へのダメージも大きくなります。
社用車の私用禁止は、社員だけではなく、その範囲を経営者本人及び家族にまで広げるようにしましょう。
社用車を私用で運転した場合でも、会社の任意保険は適用可能?
私用で社用車を使用して万が一事故が起こった場合、社用車にかけられている任意保険を使うことはできるのでしょうか?
社用車用の自動車保険では、使用目的は事業でなくてはいけません。そうなると、私用で利用する時には別に保険を加入しなければならないのでしょうか?
社用車私用と自動車保険の関連性について説明します。
もし私用で社用車を使いたい場合、別の自動車保険に加入することは可能?
もし社用車を私用で利用したい場合、その時だけ別の自動車保険をかけることは可能なのでしょうか?
社用車には事業用の自動車保険がかけられているでしょうが、1台の自動車に2つの保険をかけることはできないことになっています。
事業用の自動車保険は、個人用の保険のようにリスク細分型とはなっていません。そのため年齢や条件が合致していれば補償される内容にはなっています。
社用車を私用で運転した社員が事故を起こした場合、会社の任意保険を使わせるべき?
訪問先の会社へ直行する営業担当の社員へは、社用車での通勤を認めている場合もあるでしょう。
しかし、その範囲外で社用車を私用で運転して事故を起こしてしまった場合、社用車が加入している任意保険を使わせるべきなのでしょうか?
保険を使えば、保険更新の時に保険料が高くなります。社用車を私用で運転していた時に事故を起こした場合の修理代等については、その社員の自己負担とさせる会社が多いようです。
社員の家族が社用車を私用で運転して交通事故・・・その場合の保険金は誰が払うのでしょうの?
営業担当の社員に社用車を供与しているものの、私用での運転は禁止している会社がほとんどでしょう。
もし、その社員の家族が無断で社用車を私用で運転し事故を起こした場合、責任は会社にあるのでしょうか?
過去の判例を見ると、社用車である限り会社としての責任を免れることはできないでしょう。しかし、会社の保険を使って被害者に賠償金を支払った後、その社員と家族に対して損害賠償を求めることはできます。
社用車を私用で利用する場合、使用料が発生しますか?
会社によっては社用車の私用運転を認めている場合もあるといいますが、その場合使用料等は発生するのでしょうか?
社長や役員クラスになると社用車を私用で利用することもありますが、それは黙認となるのでしょうか?
他の会社はどのようにしているのでしょうか?詳しく調べてみました。
社用車を私用で使う場合は、使用料を払うべき?
社長などの役員が私用で社用車を使う場合、使用料を払えば認められるのでしょうか?
大企業の役員ともなると、一人1台社用車を支給されることもあるようです。その場合、あくまでも業務用の社用車ですが、たまたま仕事の延長のプライベートで社用車を利用したのであれば、使用料は発生しないと考えられているようです。
社用車の私用運転(通勤)を認めている場合、使用料を徴収されますか?
一部の社員に対し社用車の私用運転(通勤の場合)を認めている場合、使用料を徴収する必要はあるのでしょうか?
もし個人の車で通勤している人に通勤手当を支給しているのであれば、社用車で通勤している人には支払わないということで公平になるでしょう。
反対に、支払っていないのであれば、社用車を利用している人にガソリン代などを計算し利用料として負担させる方法を採用している会社もあるようです。
社用車を私用で運転する場合の使用料・・・ドイツではこう計算しています!
ドイツの社用車は、運転記録簿の記入が必要となっています。社用車の目的を営業用、私用、通勤用に分けるために記録するのです。
運転記録簿には、日付、走行開始と終了時点の走行距離や目的地などを詳しく書かなくてはいけません。
そして全走行距離のうち、何%が私用で利用したかを計算し、それが現物給与とみなされます。
社用車の私用での利用に関することは、社長本人が決めることができます!
業務で使うために会社で購入する社用車・・・社長であれば使用目的が私用であっても利用できるのかどうか気になるところですよね。
もし社用車を社長の家族に使わせる場合、税法上に問題はないのでしょうか?
社長が社用車を私用で利用する場合に起こる問題点について考えてみましょう。
社用車の私用運転の可否については、社長が決定権を持っています!
規模がそれほど大きくない会社の社長の場合、自分の車ですべての業務をこなしているのではないでしょうか?
会社の業務で使う車は「社用車」として会社のお金で購入することができます。
そして業務で使っていない時の社用車の利用については、会社が決めてよいことになっています。
社用車の私用運転に関するルールは、社長が決めることができるのです。
社用車の私用運転・・・社長の家族専用車としての利用は税務的に問題です!
会社の経費で購入した社用車を社長が家族の専用車として使わせている場合、これは税法上問題となります。
税務的には、会社の業務で使うために購入した社用車を社長が個人的に利用していることになるため、車両代が発生する可能性もあります。
もし社長が仕事で利用していて、自宅へ帰る時にも運転している場合については税務調査官もうるさく言うことはないようです。
しかし、業務に携わっていない家族が専用車両のように使っているとなると、減価償却資産として良いのか問われることになるでしょう。
社長が社用車を私用運転した分のガソリン代は損金算入できるでしょうか?
ガソリン代の高騰により、社用車を私用で運転した時のガソリン代を会社の損金に算入しようと考えることもあるでしょう。
税法上は、事業目的のためのガソリン代であれば損金算入できます。しかし、私用の分は認められません。
どうせ見つからないだろう・・・と損金算入しそれが税務署に見つかった場合、そのガソリン代は社長の給与扱いになります。そうなると法人税が高くなり、社長に所得税が課税される可能性があります。
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