確定申告のときに売上計算しやすいのは?消費税込or消費税抜
2017.9.17
個人事業主の場合、消費税は必ず納めなくてはいけないものなのでしょうか?
確定申告のときに売上の計算をしやすいのは消費税込み?それとも消費税抜?売上から源泉徴収される理由とは?
税込計算のときには、こんなメリット・デメリットがあるようです。
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確定申告で売上の消費税はどう計算すべき?
個人事業主の場合は、消費税を必ず納めなくてはいけないものなのでしょうか?
消費税を納める業者と納めなくてもいい業者の違いとは?
確定申告のときに、消費税を納めなければいけない基準は売上金額?
確定申告で売上の消費税は必ず支払わなければいけないのでしょうか?
個人事業主は、消費税を預かる事と支払う事があります。
商品の購入やサービスを受けたときの金額に対して8%消費者が負担しなければいけない消費税ですが、個人事業主の場合は支払う事の他に消費税を預かるようにもなります。
生産や流通であったり商品を売るときには販売価格に上乗せされる消費税ですが、この消費税を負担しているのは消費者となります。
この消費者から預かった消費税は税務署に納めなければいけません。
しかし、すべての個人事業主が消費税を納める必要はありません。課税事業者の要件を満たす業者だけ税金を納める必要があるのです。
個人事業者は一年の納税額を計算して毎年3月末までに消費税の確定申告と税金を納めなくてはいけません。
会社の場合は、事業年度ごととなり事業年度終了の日の翌日から2か月以内に、所轄税務署に消費税の確定申告書を提出し税金を納める事になっています。
売上がどのくらいだと確定申告のときに消費税を納めるのでしょう?
全ての個人事業主が消費税の差額を納税する必要は無く、課税事業者の要件を満たす業者だけに、納税の義務が有ります。
逆に納税するだけではなく消費税は還付される事がありますが、その場合は課税事業者でなければ還付は受けられません。
売上が1,000万円以上の場合は消費税を支払う必要があります。しかし、売上が1,000万円以上になったその年からではなく前々年の売上(基準期間)の売り上げによって課税事業者になります。
2017年に売り上げが1,000万円を超えたときは2年後の2019年に課税事業者となります。このとき、2019年の売り上げには関係なく消費税を支払うようになるので注意しましょう。
確定申告で売上の消費税を支払うようになったら課税事業者の手続きが必要
課税事業者になった場合、税務署で課税事業者届出書を提出しましょう。
そこで、原則課税もしくは簡易課税方式のどちらかを選びます。
簡易課税方式を選ぶ場合は、課税期間開始日の前日までに簡易課税制度選択届出書を出す必要があり、2年間は簡易課税制度を適用しなければいけません。
簡易課税制度の適用をやめるときには課税期間開始日の前日までに簡易課税制度選択不適用届出書を提出しましょう。
簡易課税と原則課税かどちらか迷ったときには将来の事業計画や売上、経費などを視野に入れて判断するのはもちろんのこと専門家に相談し有利な方法を選択してください。
確定申告の消費税の計算は売上金額によって変わります!
消費税の納税が必要となる場合、その計算には本則課税と簡易課税があります。
本則課税の計算方法は
課税売上高×消費税率-課税仕入高×消費税率=消費税の納付税額
となります。
簡易課税の計算方法は
課税売上高×消費税率-課税売上高×消費税率×みなし仕入率=消費税の納付税額
です。
簡易課税を選んだ場合は業種ごとに定められたみなし仕入率を使い納税額を算出します。簡易課税であれば、記帳や集計の手間を省くことはできますが本則課税と簡易課税のどちらのほうが納税額が少ないのか計算してみるといいでしょう。
確定申告で白色申告をする場合、売上の消費税はどう記帳すべき?
消費税の記帳方法には2種類あり、売り上げや仕入れに消費税額を含めて処理をする税込経理と消費税額を含めずに記帳をする税抜経理があります。
売上を記帳するときは、課税売り上げと非課税売り上げを分けましょう。簡易課税の場合は課税非課税の仕訳は必要ありませんが、売り上げの種類ごとに分けて記帳しましょう。
複数の業種区分の売り上げを合算してしまうと一番小さいみなし仕入れ率で計算となってしまいます。面倒でも種類ごとに分けて記帳しましょう。
一般課税は、課税仕入れの記帳をしなければ仕入れ税額控除を受けられないことがあります。
確定申告の売上は税込処理をしたほうが得なのでしょうか?
個人事業主と法人では、税込処理か税抜処理でメリット・デメリットに違いがあるようです。
確定申告のときに、税込みの売上にしたほうがいいのは?
経理の計算が楽なのはどちらなのでしょうか?どちらにしても消費税の計算をしておくといいようです。
確定申告の売上は税込処理?それとも税抜処理?
年間の売上が1000万円以下の消費税の納税義務が免除されている免税事業者の場合は税込経理方式で会計処理となります。
消費税の課税事業者は、税抜経理方式と税込経理方式から選ぶことができますがどちらを選んだほうがいいのか悩みますよね。
個人事業主で、小規模な消費税課税事業者の場合は税込経理方式を使い簡易課税制度を選ぶといいでしょう。
簡易課税制度では、消費税の受け取りの計算はしなくてはいけませんが消費税の支払いの計算をする必要がありません。
消費税の納税額が少なくなる可能性が高いのと記帳が簡単になるため、税込経理方式の方がおすすめとなります。しかし、固定資産の取得価額を少なくしたいのであれば税抜会計がおすすめです。
確定申告の売上で税込ではなく税抜きにしたほうがいい法人税
税込処理と税抜処理のどちらであっても会社の経理では、消費税の申告税額は変わりません。
消費税を会計処理する方法はどちらを選んでも変わりませんが、税込処理か税抜処理によって交際費の金額が変わります。
経費を税込処理をしている場合には交際費の金額に消費税は含まれ、税抜処理を採用している場合には、交際費の金額に消費税を含むことはできません。このため、消費税のぶんだけ交際費に違いがでると言えます。
税込処理のときには消費税分、交際費の金額が多い事になります。
税抜処理を選ぶと資産の取得や経費については、それぞれ税込処理と税抜処理かを選ぶことができます。
個人事業ではなく法人の場合は、税抜処理がいいでしょう。
確定申告の売上計算はやっぱり税込経理?
税込経理のメリット・デメリットにはどんなものがあるのでしょうか?
税込経理は消費税を分けることなく、すべての取引を税込金額で入力することができます。しかし、消費税分が含まれた売上高のため実際の売上や利益が大きく見えてしまいます。
どのくらい消費税を納税しているか、わかりにくいため計算してみると予想以上に支払っている可能性があります。
納税する消費税を把握するためには、その月の納税すべき消費税発生額を費用として処理しておくといいでしょう。
確定申告の時期だけじゃない売上の消費税を簡易課税に!
消費税の納税額を減らすにはどうしたらいいのでしょうか?
年間売上が5千万円以下であれば、消費税の簡易課税制度が使えます。この制度を使うには新しい年度がスタートする前に税務署に届出書を出す必要があります。
所得税は、1月1日から12月31にまでの1年間が計算期間となっています。消費税の計算も基本的には1年間となっていますが、課税期間の短縮の届出書を提出すれば3か月間や1か月間とすることができます。
課税期間の短縮をした場合、そのつど消費税の計算をしなければいけません。
売上の消費税を申告するなら確定申告書作成コーナーからプリントアウト
消費税を申告するときには消費税申告書を提出しなければいけません。
消費税申告書を入手するにはどうしたらいいのでしょうか?
国税庁のサイトからPDFデータをダウンロードするか、確定申告書作成コーナーからプリントアウトできます。税務署窓口でももらうことができます。
消費税申告に必要な添付書類は原則課税の場合、課税売上割合・控除対象仕入税額等の計算表となり、簡易課税の場合は控除対象仕入税額の計算表となります。
消費税の申告書の提出期限は、個人事業主の場合毎年3月末です。消費税申告の内容を正しく把握することで計算ミスなどを減らすことができるでしょう。
税金の納め過ぎるのも防止できます。
確定申告のときはどう計算?売上から源泉徴収されている時
売上から源泉徴収されている場合、確定申告はどうなるのでしょうか?
源泉所得税を引かれるものの種類とは?源泉所得税はどのくらい引かれるもの?
源泉所得税を引かれるかどうかは、相手によっても変わってくるようです。
源泉徴収された売上は確定申告のときにどうなるのでしょうか?
売上先から、請求額より若干金額が少なく振り込まれた事はありませんか?
源泉徴収すべき職種の個人事業者の場合、源泉所得税を引かれている可能性があります。このときに注意しなければいけないのが受け取る事業者は税引後の入金された金額で、売上をたててしまう事です。
源泉徴収された金額分だけ、売上を少なく計上してしまうことになります。
源泉徴収された税金は、必要経費にはなりません。税金の前払いとなり確定申告をして確定税額からその分を引いてもらいます。
確定申告はどうなる?売上が源泉徴収されるものとは?
報酬に対して源泉徴収されるかされないかは、内容によって決まります。
弁護士・税理士報酬、司法書士・土地家屋調査士・海事代理士報酬、外交員・集金人・電力量計の検診人報酬、原稿料・講演料、プロスポーツ選手等の報酬、芸能人の出演料や芸能プロダクション等に対する報酬、プロボクサーへの報酬、ホステスやコンパニオンへの報酬、契約金・広告宣伝用の賞金・競馬の賞金などは源泉徴収の対象となります。
源泉徴収の対象とされている報酬の場合であっても、支払い側に源泉徴収義務がない場合は徴収されません。
支払者が源泉徴収義務者かどうかを確認しておくことが大切です。
確定申告は売上で源泉徴収されている金額を必ず申告
個人事業主は、源泉徴収で差し引かれている金額に対して必要経費など課税対象金額から除く予定の金額も入っています。
源泉徴収額が実際の課税金額よりも多いケースがよくあります。
多く払いすぎていて還付を受けるには、自分で申告しなければいけません。確定申告の時には、源泉徴収により差し引かれている金額の申告を忘れずにしましょう。
確定申告の売上金額に関係?源泉所得税の計算
個人事業主は、売上から10.21%の源泉所得税が差し引かれ、1回の支払が100万円を超える場合は超えた部分に20.42%の源泉所得税が差し引かれます。
この差し引かれた源泉所得税は、取引先が税務署に毎月もしくは半年に1回納めています。
計算には2種類あり、消費税も含めた計算方法と消費税抜きの計算方法になります。どちらを選択してもいいものとなっているので取引先に事前に確認するといいでしょう。
明細がある場合、自ら請求書を出す場合はいいのですが振込だけの場合は注意が必要です。
確定申告のときに役立つのは売上をきちんと分けておく事
個人事業主は、請求書を発行するときには報酬額と消費税とをはっきり分けて書いておくことで本来の報酬額のみを源泉徴収してもらえます。
源泉徴収は基本的に支払額全額が対象となってしまいます。税込金額だけを記載した場合、消費税からも源泉されてしまうので気をつけましょう。
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