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雇用保険と労災保険、この2つの保険の総称が《労働保険》です

2017.9.19

一般的に「労働保険」と言われていますが、実は雇用保険と労災保険(正式名称は労働者災害補償保険)の総称となっています。

では、それぞれの保険の加入条件は同じなのでしょうか?手続きの方法は?会計処理上、仕訳する場合の科目は何になるのでしょうぁ?

管理する番号からそれぞれの保険の特徴や計算方法など、労働保険の疑問についてお答えします。

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雇用保険と労災保険、これらの総称「労働保険」について説明します!

雇用保険、労災保険、労働保険・・・これら3つは別々の保険だと考えている人も多いようですが、実は雇用保険と労災保険の総称が「労働保険」です。

 

では、労働保険の加入条件はどうなっているのでしょうか?雇用保険と労災保険、両方とも全従業員が対象なのでしょうか?

労働保険である雇用保険と労災保険、それぞれについて詳しく説明します!

労働保険である雇用保険と労災保険、その違いとは?

雇用保険と労災保険(労働者災害補償保険)、この2つの保険の総称が「労働保険」です。

 

パートやアルバイトを含む労働者を一人でも雇用していれば、労働保険の適用事業とみなされます。

適用事業数は増加していますが、未手続事業がいまだ存在しているのが問題となっています。

労働保険の加入手続き先は、雇用保険と労災保険で違います

労働保険に加入する場合、雇用保険と労災保険では書類の提出先が違います。

雇用保険の手続き場所は、所轄の公共職業安定所(ハローワーク)になります。従業員を雇った日の翌日から10日以内に書類を提出しなければなりません。

 

労災保険の手続き先は、管轄の労働基準監督署になります。一人でも人を雇用した時点で、その事業所は労災保険に加入しなくてはなりません。

雇用保険と労災保険、すべての労働者は労働保険に加入する義務があるのでしょうか?

労働保険は雇用保険と労災保険から成り立っていますが、対象者に違いがあります。

まず雇用保険ですが、対象者には条件があります。それは「1週間で20時間以上働き、31日以上継続して雇用される見込みがある労働者」です。これはパートやバイトの人も含まれます。

 

労災保険の対象となるのは、その事業所で働いている人すべてです。労働者が個人で加入するわけではなく、会社自体が加入する保険です。

労働保険料の計算方法とは?

労働保険料は、労災保険料と雇用保険料の合計金額になります。

労災保険料は「賃金総額×労災保険料率」で計算します。会社負担となるので、保険料の計算も年に一度となります。

 

雇用保険料は「賃金総額×雇用保険料率」で計算しますが、事業主と従業員と分けて負担することになっているため、毎月計算する必要があります。

端数処理については、賃金総額は千円未満を切り捨て、保険料は1円未満を切り捨てします。

労働保険概算保険料申告書とは?

労働保険の適用事業となった場合、労働保険の保険関係成立届を提出し、その後都道府県労働局から「労働保険概算保険料申告書」が送付されてきます。

 

この申告書には、その年度に従業員に支払う見込みの賃金総額を記入しなくてはいけません。労災保険と雇用保険の対象者は違うので、賃金の総額を求める時には分けて計算するよう注意しましょう。

 

そこから保険料を計算し、従業員数や会社情報を記入して書類は完成となります。

雇用保険と労働保険の番号について理解しましょう!

労働保険と雇用保険の番号は別になっていますが、どのようなしくみになっているのでしょうか?

 

 

労働保険番号は14桁の番号で構成され、雇用保険適用じ事業所番号は11桁の番号となっています。

それぞれの番号について詳しく説明します!

雇用保険と労働保険の番号は違う?①労働保険番号

労働保険番号は、14桁の番号で成り立っています。

 

例:〇〇 - 〇 - 〇〇 - 〇〇〇〇〇〇 - 〇〇〇
府県  所掌  管轄   基幹番号    枝番号

 

基幹番号の末尾の番号により、以下のように分かれています

「0」一般の事業所(一元適用事業所)
「2」建設業などの二元適用事業所
「4」林業等の二元適用事業所
「5」建設業等
「6」二元適用事業所の事務部門
「8」建設業で親方人地の事務組合加入の場合

雇用保険と労働保険の番号は違う?②雇用保険番号

雇用保険番号として事業所毎に「雇用保険適用事業所番号」が付けられていますが、それは11桁の番号で成り立っています。

 

例;〇〇〇〇 - ○○○○○○ - ○

失業給付金などの雇用保険の給付を受ける場合は、雇用保険被保険者番号を記入する必要があります。

雇用保険と労働保険の番号は会社ごとに1つと決まっているのでしょうか?

労働保険は1法人につき1つの番号がつけられるのではなく、1事業所(支店や営業所等)ごとに、さらに事業の種類(同じ職場であったとしても、事務職と現場作業で仕事する場合は別)によって別にすることになっています。

労働保険番号が不明な場合の調べ方について

労働保険番号が不明な場合、厚生労働省のホームページで検索するか、事業所を管轄している労働基準監督署に照会すれば教えてくれるでしょう。

 

もしくは、過去の労災保険申請書類を見れば労働保険番号が記入されているはずです。

まずは書類を確認してみましょう。

雇用保険の被保険者番号の照会方法は?

雇用保険の被保険者番号は、会社から配布される雇用保険被保険者証に書かれています。もしくは、ハローワークに問い合わせをすれば確認できます。

万が一紛失した場合、ハローワークへ依頼すれば再発行してもらうことも可能です。

雇用保険などの労働保険の仕訳について解説します!

労働保険のうち、雇用保険は事業主と従業員(被保険者)が負担しますが、会計上仕訳する場合の科目は何になるのでしょうか?

 

概算保険料をまず支払うことになりますが、計上する時期もその時なのでしょうか?

労働保険の仕訳について理解しましょう。

雇用保険などの労働保険を仕訳する場合の科目とは?

労働保険のうち、労災保険は事業主が全額負担しますが、雇用保険は事業主と被保険者両方が負担することになっています。

会計処理で仕訳する科目は「法定福利費」となり、計上する時期は「支払った時」となります。

労働保険の仕訳・・・雇用保険料の場合

雇用保険料の従業員負担分の会計処理方法の例をご紹介します。

 

《概算保険料納付時》

概算保険料の支払いの時に、雇用保険料の従業員負担分相当の金額は法定福利費ではなく、立替金とします。こうすることによって概算保険料のうち損金とはならない部分の金額は区別されることになります。

借方 法定福利費  〇〇   貸方 預金  〇〇
立替金     〇

 

《給料等の支払時》

給料等の支給の時に天引きする雇用保険料の従業員負担分を預り金として処理し、立替金と預り金を相殺します。

借方 給料など   〇〇   貸方 預金など 〇〇
預り金 〇
借方 預り金    〇   貸方 立替金 〇

労働保険料(雇用保険の場合)の仕訳の例をご紹介します!

労働保険料の仕訳(雇用保険)について金額を入力した例で説明します。

 

《例》

事業主負担分、従業員負担分の1年分の概算労働保険料(雇用保険)100万円を会社の普通預金口座から支払った場合(従業員負担分は9万円とする)。

 

借方     金額   貸方   金額
法定福利費  910,000  普通預金 1,000,000
立替金     90,000

 

立替金で計上していた雇用保険料を毎月の給与支払いの時に天引きして回収。

 

借方     金額   貸方   金額
給料手当   120,000  普通預金 118,000
立替金     2,000

労働保険の還付請求とは?

年度当初等に申告・納付した労働保険料の概算保険料の金額が確定保険料の金額を超える場合、事業主は還付請求を行うことができます。

労働保険料の還付請求を行う場合、「労働保険料還付請求書」を所轄の労働局へ提出します。

労働保険料の支払い期限について

労働保険の概算保険料額は、400,000円以上の場合又は労働保険事務組合に労働保険事務を委託している場合は、原則的に3回に分割して納付することができます。

 

通常の納付の場合の支払い期限は、7月・10月・1月の末日までとなっています。

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