タイムカードによる打刻の必要性や社内の打刻トラブル回避法
2017.9.28
タイムカードによる打刻時間がイコール働いた労働時間とはなりません。
タイムカードによる打刻については労働基準法においても基準がなく、打刻するタイミングにおいても同様です。
しかし、打刻とは会社にとって従業員が出勤したという証拠にもなるため打刻忘れは防がなくてはなりません。
また、他人に打刻させるような不正打刻など打刻トラブルを避けるためにも、会社でルールや対策を練ることは大切なことです。
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この記事の目次
タイムカードによる打刻時間が労働時間とは違うこと
会社がタイムカードによる打刻時間を管理している場合、その全ての時間が労働時間に当たるかと言えば、それは違います。
では、労働時間の基準とはなにか?タイムカードの必要性とは?
そこで、タイムカードによる打刻時間が労働時間とは違うことについて説明致します。
タイムカードの打刻時間は労働時間になるのか?
労働時間とは、「使用者の指揮命令下にある状態」にある時間のことと労働基準法では定められています。
しかし、打刻時間については、具体的な基準がないため実質的に「使用者の指揮命令下にある」かどうかを判断しなくてはなりません。
タイムカードの打刻時間は労働時間の対象ではない
タイムカードの打刻時間によって、その時間の全ての賃金や残業手当を支払う必要はありません。
タイムカードとは、従業員が労働している時間を示しているのではなく、従業員が会社内に滞留している時間を示しています。
タイムカードの打刻時間は労働時間を把握する上での基
タイムカードとは、会社が従業員の労働時間を把握するための客観的証拠になります。
ただし、それ以外にも正しい労働時間が解るように、会社は労働時間を管理する必要があります。
それは、従業員にタイムカードの打刻時間がイコール労働時間にはならないということを示すためにも必要なのです。
タイムカードの打刻忘れを防ぐための対策とは
会社にとってタイムカードとは、授従業員の出勤を知るための重要な記録になります。
ですから、従業員によるタイムカードの打刻忘れには様々な問題が発生してしまいます。そのためにも、タイムカードの打刻忘れを防ぐための対策を考える必要があります。
タイムカードの打刻忘れには対策を練るべき
会社へ出勤した、退勤したという証拠を残すためのタイムカードの打刻忘れをした場合、様々な問題が出てきます。
例えば、その従業員本人による出勤・退勤時刻の申請やその信憑性を取るために周囲の従業員への確認、給与計算や残業代の支払いなどについてもトラブルが発生します。
タイムカードの打刻忘れをなくす対策
タイムカードの打刻忘れをなくすための対策として、社内のあちこちにポスターを貼るのは効果的です。
各自のパソコンでタイムカードを打ち込むような企業の場合は、パソコンの横にシールなどを貼ることで打刻忘れをしないような対策をすると良いでしょう。
タイムカード打刻忘れ対策にはペナルティを設ける
従業員によるタイムカードの打刻忘れが多い場合は、打刻忘れに対するペナルティを設けるのも良いでしょう。
例えば、決められた回数以上打刻忘れをした場合は、始末書を取るようにするなど。
従業員の出勤についての重要な記録であるタイムカードを軽視するようであれば、強制的に守らせる手段を取るべきでしょう。
タイムカードの打刻を他人がするのは不正になること
遅刻しそうなとき、すでに出社している同僚に自分のタイムカードを打刻 してもらうなど、他人がタイムカードを打刻することは不正打刻になります。
このような不正打刻を防ぐためには、従業員には厳しく警告をしておく必要があります。また、他人が打刻できないようなシステムを考えることも必要です。
タイムカードを他人に打刻してもらうのは不正
タイムカードを他人に打刻してもらうのは不正打刻になります。タイムカードの不正打刻については、就業規則でも懲戒事由として厳しく定める必要があります。
また、あたかも残業したかのようにタイムカードを打刻して残業代を請求することも不正打刻です。
タイムカードを他人が打刻する代理打刻について
会社は、従業員が実際には働いていない時間の分まで賃金を支払うことがないように、タイムカードを他人が打刻する代理打刻を防がなくてはなりません。
そのためには、本人のIDカードなどから出社・退社を管理する仕組みに移行する方法を検討するのも良いでしょう。
タイムカードを他人に打刻させないためには
タイムカードを他人に打刻させるような不正打刻とは、一種の詐欺にもなる場合があります。
タイムカードの不正打刻をさせないためにも、事前に「不正打刻をした場合は厳正に処分する」という警告を各従業員に周知させることは重要になります。
タイムカードによる打刻のタイミングについて
労働基準法においてタイムカードによる打刻のタイミングについては定義はありません。
タイムカードとは、遅刻早退がないか、もしくは早出・残業などの時間外管理を行うことができます。
しかし、働く必要がない時間に関しての時間外に関しては、タイムカードによる打刻のタイミングについて考える必要があります。
タイムカードの打刻のタイミングとは?
タイムカードの打刻のタイミングについては、労働基準法においても定義はありません。
ただし、仕事をしている状態に限らず、業務としての拘束を受けている場合は労働時間にあたります。
例えば、作業着の着替えや始業前の清掃なども労働時間として含まれます。
タイムカードの打刻のタイミングが意味するもの
タイムカードとは、遅刻早退がないかどうかの他にも、早出や残業といった時間外指示があった場合に、時間外管理をタイムカードで行うことになります。
ですから、働く必要がない時間に早く来たからと言って、給料を支払う必要はありません。
タイムカードの打刻のタイミングについて
就業時間管理においてタイムカードの打刻のタイミングは、なかなか基準を設けるのが難しいです。
朝早く出勤したからと早出残業扱いになったり、就業後の打刻が少し遅くなったばかりに残業扱いになってしまうのを防ぐ必要があります。
それを防ぐために、例えば、タイムカード上に実際の時間も併記するようにしている企業もあります。
タイムカードの打刻トラブルをなくす会社のルール
タイムカードでの打刻トラブルを防ぎためには、できるだけタイムカードの打刻時間と実際の労働時間の差を少なくする必要があります。
そのためには、会社にとっての打刻ルールを設ける必要があります。
そこで、タイムカードの打刻トラブルをなくすルールについてご紹介致します。
タイムカードでの打刻ズレをなくすルール
タイムカードでの打刻ズレをなくすためには、社内で規定を設けることです。
例えば、残業や早出は会社からの指示書や申告書に基づいて行わせましょう。
これにより、タイムカードとは会社への勤怠管理の参考情報であるということははっきりと位置付けしましょう。
タイムカードを打刻するルールは会社にとって重要
従業員の労働時間を正しく管理するためには、タイムカードを打刻するルールを整えることが重要です。
例えば、業務を開始する時間に各従業員のパソコンから打刻するような形にすれば、同様に業務が終了した瞬間にパソコンで打刻するような形にすると、打刻時間と労働時間はほぼ一致してくるでしょう。
タイムカードの打刻トラブルを回避するルールとは
タイムカードの打刻トラブルを回避するためには、どこからどこまでが労働時間にあたるのかを就業規則で示すことが重要です。
また、タイムカードの打刻時間と実際の労働時間の差を回避するためにも、できるだけ実際の作業場所の近くにタイムカードを設置するというような工夫も必要です。
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